人は周りの人に大きな影響を受けることが分かっています。
皆さんも経験があるかもしれませんが、相手の何気ない一言が怒りを生んだり、
悲しくなったり、時には嬉しい気分になったりします。
そして、その影響は感情にとどまらず、身体にも変化が現れます。
想像してみてください。「半分に切ったレモンを絞って口の中に流し込んでください」
どうでしょうか。唾液が出てきませんか?この様に、心と身体は繋がっていて、
無意識にイメージ通りの変化が現れます。緊張した時に動きが鈍くなったり、
汗が出たり、赤面したりという身体の変化は意識して行っているのではなく、無意識に表れるのです。
よくある質問に、「何て声かけをすれば良いですか?」というものがあります。
子どもに、どういう声かけをすればやる気になるのか、どういう声かけをすれば勉強するのか、
といったものですが、結論から言うと、この様な「魔法の言葉」は存在しません。
皆さんに意識してほしいのは、今発した言葉によって相手はどの様なイメージを持ったのか、
どのような影響を与えたのかという事です。皆さんの発言が相手に大きな影響を与える事を認識し、
発言を振り返って欲しいのです。そうすることで、発する言葉の質が変わってきます。
普段自分の発した言葉に意識を向けることは殆どないと思いますが、
無意識に発した言葉に意識を向ける事で、発言が変わり、相手の見る世界が変わり、
そして行動が変わります。是非無意識の発言に意識してみてください。
ここで注意してほしいのは、意識して発言するという事ではないという事です。
「~させよう」と意識して発言することは逆効果です。
× 発する言葉を変える→相手の行動が変わる
〇 発する言葉が変わる→相手の見える世界が変わる→相手の行動が変わる
行動を変えようとすればするほど相手は反発するものです。
相手の見える世界が変わることを意識して、発する言葉に意識を向けてみてください。
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